こんにちは、DIYガイドのヨシです。
賃貸の白い壁を、自分の好きな色や柄に変えたい。
でも、退去する時に元の壁紙が破れたり、粘着剤が残ったりするのは避けたいですよね。
賃貸で壁紙をDIYするなら、契約で認められる範囲を確認し、元の壁紙に合う商品を選んで、小さく試してから貼るのが基本です。
「貼ってはがせる」という表示だけでは、元の壁紙を傷めずに外せるとは限りません。
この記事では、シール壁紙、フリース壁紙と専用糊、マスキングテープを使う方法、壁に直接貼らないパネルを比較します。
まず一面だけ雰囲気を変えたい方が、自分の部屋に合う方法を選び、貼る時と剥がす時に何を確認すればよいかを整理しました。
私は持ち家で一般的な糊付きクロスを張り替えた経験がありますが、貼ってはがせる壁紙は施工していません。
今回はAmazonに掲載された購入者レビューも調べ、私自身の経験とは分けて紹介します。
- 施工できるかと、退去時の原状回復条件を先に確認する
- はがせる商品でも、元の壁紙の材質と状態によって使えない
- 試し貼りは剥がすところまで行い、長期使用の保証とは分けて考える
- 壁に直接接着したくない場合は、パネルなど別の方法を選ぶ
賃貸の壁紙DIYはどこまでできる?
既存の壁紙を残したまま、取り外せる商品を重ねる方法なら検討できます。
ただし、商品が賃貸向けでも、契約や貸主の承諾に代わるものではありません。
元の壁紙を剥がす張り替えとは分けて考える
一般的な壁紙の張り替えでは、古い壁紙を剥がし、下地を整えて新しい壁紙を貼ります。
賃貸で部屋の雰囲気を変えるために、その作業を無断で行うのは避けてください。
ここで扱うのは、元の壁紙を残して上から貼る方法と、別の板に壁紙を貼って設置する方法です。
既存壁紙の撤去、塗装、パテや接着剤を使った補修は、取り外せる壁紙の施工とは別に承諾が必要か確認します。
原状回復は「壁紙を外せば完了」ではない
追加した壁紙が剥がれても、元の壁に傷や糊残りがあれば、補修費用の問題が残ります。
剥がせるかだけでなく、剥がした後の壁がどうなるかまで考えて選びましょう。
国土交通省の原状回復ガイドラインは、経年変化や通常使用による損耗と、借主の故意・過失などによる損傷を分けています。
DIYで生じた破れや傷は、自然な劣化と同じように扱われるとは限りません。
一方で、傷を付けたからといって、必ず部屋全体の壁紙代を負担するとも限りません。
契約、損傷の範囲、壁紙の経過年数などで扱いが変わるため、費用が問題になった時は明細と根拠を確認してください。
管理会社には伝える必要がある?
貼ってはがせる壁紙でも、施工する前に管理会社へ相談しておくことをおすすめします。
「あとではがせるから大丈夫」と思っていても、元の壁紙に糊が残ったり、表面が剥がれたりする可能性があるためです。
事前に商品と施工範囲を伝え、施工してよいか、退去時にどこまで元に戻す必要があるかを確認しておくと、後から認識の違いで困ることを減らせます。
相談内容や回答をメールなどで残しておけば、万が一トラブルになった時にも、何を確認したかを振り返れて安心です。
ただし、事前に伝えたことや施工の承諾を得たことだけで、傷や糊残りへの対応が不要になるわけではありません。
伝える時は、「壁紙を貼っていいですか」だけでなく、商品名、貼る場所、施工範囲、貼り方、撤去方法を具体的に説明しましょう。
例えば、次のように相談できます。
リビングの壁一面に、既存の壁紙を剥がさず、取り外し可能と案内されている壁紙を重ねたいと考えています。
商品は【商品名・商品URL】、施工範囲は【壁の幅・高さ】です。
サンプルで貼付・剥離を確認してから施工し、退去時には撤去する予定です。
施工の可否と、元の壁紙に糊残りや傷が生じた場合の対応を教えてください。
「DIY可」の物件でも、どんな工事でも自由にできるとは限りません。
国土交通省のDIY型賃貸借の案内でも、改修内容や明け渡し時の原状回復の有無を双方で合意する考え方が示されています。
壁紙を買う前に、元の壁を確認しよう
最初に調べるのは、新しく貼る壁紙より、今の壁紙です。
材質が分からない、表面が弱っている、湿っている場合は、商品を買う前に管理会社や販売元へ相談します。
凹凸や表面加工は接着に影響する
ビニール壁紙は重ね貼りできる商品の対象になることがありますが、ビニールなら何でも使えるわけではありません。
凹凸が深い壁では十分に密着しなかったり、新しい壁紙の表面に元の模様が出たりします。
撥水や汚れ防止の加工がある壁紙も、接着しにくい場合があります。
壁紙屋本舗の公式FAQでも、こうした表面加工と下地の状態に注意し、試し貼りするよう案内しています。
紙、布、砂壁、塗装面は、一般的なビニール壁紙とは別の条件です。
見た目だけで材質を決めず、分からなければ壁の全体写真と表面の接写を販売元へ送り、対応する商品か確認してください。
浮き・破れ・カビがある壁に重ねない
元の壁紙が浮いていると、新しく貼った壁紙の重さで一緒に剥がれることがあります。
継ぎ目が開いている、触ると粉が付く、表面が破れている場所は、直接貼る方法をいったん止めます。
結露で湿った壁や、カビがある壁も、そのまま覆わないでください。
壁紙を重ねても原因は解消せず、隠れた場所の状態を確認しにくくなります。
まず管理会社に状況を伝え、漏水や結露などの原因と対応を確認します。
接着させるために、元の壁を研磨したり、シーラーやパテを塗ったりすると、その処理自体が元に戻しにくくなります。
賃貸では「貼れないから下地を加工する」と進めず、施工方法を変えてください。
施工前の写真を残しておく
私の自宅では、クロスを張り替えてから10年以上たち、継ぎ目が開いたり、ひび割れが見られたりしています。
今回撮影した写真は、その現在の状態です。
貼った直後の失敗や、はがせる壁紙を撤去した結果ではありません。

はがせる壁紙を撤去した結果ではありません。
この写真だけで原因は特定できませんが、長く使った壁は、貼った時と同じ状態とは限りません。
重ね貼りを考える時も、今の壁に浮きや傷みがないかを先に確認しましょう。
壁全体と、既存の傷・変色・継ぎ目を撮影します。
元からあった傷と施工後の変化を比べられるよう、同じ位置から撮った写真を残しておきましょう。
商品名、品番、施工日、試し貼りした場所も一緒に記録しておくと、撤去する時に役立ちます。
パッケージと施工説明書は、捨てずに写真やデータで保存してください。
Amazonの口コミでは、貼りやすさと剥がした結果を分けて確認しよう
購入者レビューで「きれいに貼れた」と書かれていても、退去時に元へ戻せたかまでは分かりません。
賃貸で参考にしたいのは、貼った場所、使用期間、剥がした後の状態です。
2026年10月4日に、AmazonのHarmn homeの白いリメイクシートと木目調壁紙シールの2商品ページを確認しました。
商品ページに表示された日本からのトップレビュー計16件のうち、貼り付け面や作業中・使用中の様子が具体的な5件を、要約して紹介します。
いずれも「Amazonで購入」の表示がある投稿です。
| 出典・投稿の日付 | 購入者が報告した内容 | 賃貸の壁に使う時の読み方 |
|---|---|---|
| 白シート掲載ページのレビュー 2026年9月2日・星5 |
ふすまに貼り、作業のしやすさを評価しています。 一方、粘着が強めで、傷んだ紙のふすまでは元に戻せそうにないとも感じています。 |
後半は投稿者の懸念であり、実際に撤去して破れたという報告ではありません。 ふすまでの使用感を、ビニール壁紙での剥がしやすさに置き換えないでください。 |
| 木目調シート掲載ページのレビュー 2026年7月26日・星5 ライトグレー・幅44cm×長さ3m |
暗いグレーの壁に貼って部屋の印象が明るくなり、貼り直しもできたと評価しています。 | 作業中の位置調整には参考になります。 元の壁の材質、貼っていた期間、撤去後の状態は記載されていません。 |
| 木目調シート掲載ページのレビュー 2026年3月19日・星3 ライトグレー・幅44cm×長さ10m |
玄関の模様替えには満足していますが、クロスの上では接着が弱く、シートが破れやすいと報告しています。 元のクロスを剥がす必要があるとも述べています。 |
投稿に書かれた対処法を、そのまま賃貸でまねてはいけません。 既存クロスに貼れない場合は、無断でクロスを撤去せず、別の商品や方法を検討します。 |
| 木目調シート掲載ページのレビュー 2026年9月8日・星4 ホワイト木目調・幅44cm×長さ10m |
模様替えと価格には満足する一方、貼る時にシワや空気が残り、部屋を1週間空けた後に一部が剥がれていたと報告しています。 | 貼っていた総期間や下地の詳細は不明です。 施工から1週間で必ず剥がれるという意味ではなく、原因もこの投稿だけでは特定できません。 |
| 木目調シート掲載ページのレビュー 2026年8月30日・星4 ホワイト木目調・幅44cm×長さ10m |
キッチンに貼り、色合いには満足していますが、ロールの終わりに近い部分が波打っていて貼りにくかったと報告しています。 | 使い始めの部分だけでなく、購入したシート全体の状態も確認したい例です。 キッチンのどの材質の面に貼ったか、剥がした結果は記載されていません。 |
参照した商品ページは、白いリメイクシートと、木目調壁紙シールです。
同じページに別の色やサイズのレビューが表示されるため、今選んでいる商品と同じ条件かも確認してください。
個別レビューのリンクは、閲覧時にAmazonへのログインを求められる場合があります。
星の数だけでは、原状回復できるか分からない
今回確認できた16件には、長期使用後に剥がし、元の壁紙が無傷だったと確認できる報告はありませんでした。
これは「剥がせない」という証明でも、「問題なく剥がせる」という証明でもありません。
レビュー一覧の全件調査ではなく、公開された2ページの限られた投稿を確認した結果です。
私は、賃貸で使うなら、見た目や価格の評価よりも先に、自分の壁と同じ下地で、実際に剥がした結果が書かれているかを確認したいです。
家具や冷蔵庫に貼って満足した口コミと、壁紙の上から貼って原状回復できた口コミは、別の情報として読みましょう。
- どこに貼ったか:既存壁紙、ふすま、家具、ガラスなど
- いつ剥がしたか:施工中の貼り直しか、数カ月・数年使った後の撤去か
- 何が残ったか:糊残り、元壁紙の破れ、浮き、変色の記載があるか
- 条件が合うか:商品仕様、壁の凹凸や劣化、施工方法が自分の部屋に近いか
レビューは購入者による使用体験ですが、こちらで施工条件や結果を再検証したものではありません。
商品全体の成功率や失敗率は算出せず、購入前の確認項目を見つけるために使っています。
最終的には、販売元の対応下地と撤去条件を確認し、自分の壁で小さく試してください。
賃貸で使う壁紙DIYの方法を比較
道具を減らして始めたいならシールタイプ、糊を使って位置を調整したいならフリース壁紙を検討します。
直接接着することに不安があるなら、別の板に貼る方法もあります。

いずれも契約・下地・撤去条件の確認が必要です。
具体的な施工手順や固定方法は商品の説明で確認してください。
| 方法 | 向いている希望 | 購入前に確認すること | 撤去時の注意 |
|---|---|---|---|
| はがせるシール壁紙 | 糊を用意せず、小さな範囲から貼りたい | 既存壁紙への対応、表面加工、貼り直しの可否 | 粘着剤の残り、元壁紙の表面剥離 |
| フリース壁紙+はがせる専用糊 | 壁一面を貼り、位置調整もしながら仕上げたい | 壁紙・糊・元の壁の組み合わせ | 残った糊の除去方法、水分を使える下地か |
| マスキングテープ+両面テープ | のりなし壁紙をテープで固定したい | 両方のテープの対応面・使用条件、壁紙の重さ | マステの糊残り、元壁紙の破れ |
| パネルに壁紙を貼って設置 | 既存壁紙に接着剤を付けたくない | 板の重さ、設置スペース、安定した固定方法 | 倒れ・擦れ・突っ張りによる床や天井の傷 |
表は作業方法を比較したものです。
どの方法でも、原状回復できることを一律に保証するものではありません。
シール壁紙は「強粘着」と間違えない
シール壁紙は、裏紙を剥がして貼れる手軽さがあります。
ただし、リメイクシートや粘着シートの中には、しっかり接着させるための商品も含まれます。
購入時は、はがせる表示に加えて、既存壁紙への使用条件を確認してください。
家具やガラスに使える商品が、そのまま部屋の壁紙にも使えるとは限りません。

購入前に裏面の対応下地や使用条件も確認します。
店頭で見た別の商品(柄番PF-122-1)には、原状回復が必要な壁などには使用しないよう注意書きがありました。
買う前に、選んだ商品の裏面まで確認しましょう。

前の写真の「賃貸住宅OK」と表示された商品とは別の商品です。
RESTAのはがせる壁紙の選び方では、シールタイプを長く貼り続けると、粘着剤が残る場合があると説明しています。
「数年間貼る予定です」と販売元へ伝え、対象商品の注意点と撤去方法を確認してから選びましょう。
フリース壁紙は専用糊との組み合わせで選ぶ
フリースは不織布を使った壁紙です。
はがせる専用糊と組み合わせる方法がありますが、フリースという材質だけで、原状回復できると判断しないでください。
確認するのは、新しい壁紙がその糊に対応しているか、糊が今の壁に使えるか、剥がした後に何が残るかです。
糊が乾く前に位置を調整できる商品なら、継ぎ目を合わせやすい利点があります。
一般的な生のり付き壁紙や通常の壁紙用糊に置き換えると、取り外し条件が変わります。
元に戻すことが目的なら、販売元が案内している壁紙と糊の組み合わせを守ってください。

施工中の貼り直しができることと、使用後に元の壁を傷めず剥がせることは別です。
マスキングテープを挟めば安全とは限らない
この方法は、元の壁にマスキングテープを貼り、その上に両面テープを重ねて壁紙を固定します。
両面テープが元の壁に直接触れない点は利点ですが、マスキングテープの粘着剤は壁に触れています。
ニチバンの建築用マスキングテープの案内でも、表面の劣化や長期間の日光・高温などによって、糊残りや表面の損傷が起こる場合を示しています。
塗装時の一時的な養生用テープを、年単位の壁紙固定に使ってよいとは限りません。
テープの幅、貼る間隔、支持できる重さは、使う壁紙とテープで変わります。
万能な貼り方として一律の間隔を決めず、壁紙施工に対応した商品の説明を確認してください。
両面テープがマステの外にはみ出す貼り方も避けます。
パネル方式は壁に貼らず、置き方を考える
薄い板などに壁紙を貼り、その板を設置すれば、既存壁紙に接着剤を付けずに模様を楽しめます。
壁全体を覆うより、机の後ろなど小さな範囲を変えたい時に検討しやすい方法です。
ただし、板を大きくすると重さと倒れやすさが問題になります。
壁への立て掛けだけで済ませず、自立する構造や対応する設置用品を選び、通路や避難の妨げにならないようにします。
突っ張り式でも、床や天井に圧力がかかり、跡や傷が付く場合があります。
柔らかい天井、傾いた床、固定条件を満たさない場所では無理に設置しないでください。
試し貼りは、剥がした後まで確認する
サンプルを貼って剥がし、接着と撤去の両方を確認します。
ただし、短期間で問題が出なかった結果を、数年後も同じだという保証にはしません。
本番と同じ壁・材料・方法で試す
施工する壁の目立たない場所に、実際に使う商品を貼ります。
別の板に貼っただけでは、その部屋の壁紙との相性までは分かりません。
- 試す場所の状態を写真に残す
- 製品説明どおりに清掃し、乾燥を確認する
- 本番と同じ糊やテープでサンプルを貼る
- 製品で指定された乾燥・確認条件に従って待つ
- 指定の剥がし方で外し、壁面とサンプルの裏を確認する
確認するのは、浮き、剥がす時の抵抗、壁紙表面の破れ、粘着剤の残り、変色です。
剥がしたサンプルの裏に元の壁紙が付いているなら、その方法で壁一面に広げるのは止めます。
試した時期と使用期間も記録する
糊が乾く前だけ剥がせても、施工後の状態を確認したことにはなりません。
何日貼ったか、どこに貼ったかを記録し、販売元が指定する確認条件に合わせて評価します。
日当たり、温度、湿気は季節でも変わります。
長期使用の説明がない商品を「試し貼りできたから大丈夫」と採用せず、使用期間を販売元に相談してください。
必要な壁紙の量と費用はどう計算する?
費用は、壁の面積だけでなく、壁紙の幅、販売単位、柄合わせ、施工道具で変わります。
同じ壁に貼る総額を出して比べると、安い単価に引かれて材料を足りなくする失敗を減らせます。
無地なら壁の幅から必要な枚数を出す
計算は、壁の横幅を壁紙の有効幅で割り、小数点以下を切り上げるところから始めます。
重ね貼りが必要な商品では、重ねる分を引いた幅で計算します。
無地で、重ね合わせ不要の商品の計算例
- 壁の寸法:幅240cm×高さ240cm
- 壁紙の有効幅:60cm
- 必要枚数:240÷60=4枚
- 上下の切り代を合計10cmと仮定した1枚の長さ:250cm
- 必要な長さ:250cm×4枚=10m
これは計算方法を示す仮の例で、実際の施工記録ではありません。
切り代、予備、ロールの長さ、販売単位は購入する商品の説明に合わせます。
例えば、10m必要でも、長さ5mのロールから250cmを2枚切り出す計算は、切断ロスや実寸の余裕がありません。
合計の長さだけでなく、1ロールから何枚取れるかまで確認してください。
柄物は面積だけで買わない
柄を隣の壁紙と合わせるため、無地より多くの材料が必要になることがあります。
縦方向の柄の繰り返しを「柄リピート」といい、その長さと合わせ方を確認します。
同じ柄でも、横にそろえるタイプと、隣をずらして合わせるタイプでは計算が違います。
不明な時は、壁の幅と高さ、商品品番を販売元に伝え、必要量を確認する方が確実です。
計算方法は、壁紙屋本舗の必要量の計算案内も参考になります。
購入費はサンプル・道具・撤去まで含める
見積もる項目は、壁紙、サンプル、糊やテープ、道具、送料です。
糊の除去やパネルの処分など、外す時に必要な作業も商品説明で確認します。
仮に、必要量10mの商品を1m当たり800円で買うなら、壁紙だけで8,000円です。
これに実際の販売単位、予備、道具、送料を加えます。
この金額は計算例で、現在の市場価格や標準的な施工費ではありません。
サンプルを省いて大量に買うより、少し試して使えることを確認する方が、買い直しを避けやすくなります。
まずは一面分の材料費を出してから、部屋全体に広げるか考えましょう。
初心者が一面を貼る時の道具と作業手順
貼り方は商品ごとに違いますが、採寸、清掃、位置決め、貼付、端と継ぎ目の仕上げという順番は共通します。
最初は窓や設備が少ない平らな一面を選ぶと、複雑な切り抜きを減らせます。
電動工具より採寸と切り分けの道具を用意する
壁紙の重ね貼りに、丸ノコやインパクトドライバーは通常必要ありません。
メジャー、定規、鉛筆、カッターと替刃、カッターマット、製品に合うスキージーやなでバケを用意します。

写真の接着剤・テープを、賃貸で剥がせる施工用として推奨するものではありません。
糊を使う方法なら、指定の糊、容器、刷毛やローラー、清掃用の布も必要です。
高い位置には安定した脚立を使い、床と家具を養生してください。
地ベラや継ぎ目用ローラーは、商品が指定している時に使います。
硬い工具で強くこすると表面を傷める材料もあるため、施工セットがその壁紙に対応するか確認して選びましょう。

使用できるか、押さえる強さは壁紙の施工説明に従ってください。
最初は柄合わせの少ないデザインを選ぶ
初めて一面を貼るなら、私は、隣の一枚と模様を細かく合わせなくてよいデザインを勧めます。
壁紙を貼る作業では、面を貼ることだけでなく、継ぎ目をそろえることにも手間がかかるからです。
大きな模様や規則的な柄を選ぶ時は、サンプルだけでなく、二枚を並べた時の合わせ方も施工説明で確認してください。
厚みのある商品は、サンプルで端や角の扱いも確かめ、見た目と作業のしやすさを一緒に見て選びます。
厚い壁紙がすべて難しいとは限りません。
厚さだけで決めず、柄合わせの有無、切りやすさ、指定されている継ぎ目の仕上げ方を確認しましょう。
壁の寸法を測り、貼る位置を決める
壁の幅と高さを複数の位置で測り、巾木、天井際、コンセント、窓の位置をメモします。
壁の端が垂直とは限らないので、最初の一枚をどこに合わせるかも先に決めます。
垂直は水平器などで確認し、製品で案内される方法で基準を出してください。
賃貸では、元の壁に鉛筆線や印が残らないようにします。
レーザー墨出し器があれば線を投影できますが、一面のために購入する必須工具ではありません。
汚れを落とし、十分に乾かす
ほこりや汚れは接着を妨げるため、製品の説明に従って清掃します。
元の壁紙が水拭きできるか確認し、水分を使った場合は乾いてから施工してください。
貼り付かないからといって、強く擦る、溶剤を使う、表面を削るといった処理を自己判断で加えないでください。
通常の清掃で施工条件を満たせなければ、直接貼る方法を見直します。
シールは裏紙を少しずつ外して貼る
シールタイプは、裏紙を一度に全部外さず、貼り始めの位置を合わせてから少しずつ進めます。
壁紙を引っ張って伸ばさず、製品に合う道具で中央から外側へ空気を逃がしてください。
浮きやしわが出た時に、どこまで剥がして貼り直せるかは商品で違います。
元の壁紙が一緒に動く、サンプルより剥がす抵抗が強い場合は、無理に貼り直さず作業を止めます。
フリース壁紙と糊の方法では、塗る面、希釈、塗布量、待ち時間を指定どおりにします。
シール壁紙と同じ手順にはせず、その商品の施工説明を手元に置いて進めてください。

写真は施工実例ではなく、使う道具や貼り方は購入する商品の説明に合わせます。
元の壁にカッターを入れない
賃貸では、貼った壁紙だけでなく、その下の元壁紙まで切ってしまう失敗に注意します。
切れる刃でも、深く入れれば元の壁を傷めます。
可能な範囲は採寸や型紙で寸法を出し、作業台のカッターマット上で切ってから貼ってください。
壁上で切る必要がある商品は、下地を保護する道具や施工方法が用意されているか販売元へ確認します。
地ベラを当てるだけでは刃の深さを制限できないので、元の壁を守れない切り方では進めないでください。

地ベラだけでカッターの刃の深さを制限できるわけではありません。
継ぎ目も、突き付ける商品と重ねる商品があります。
説明にない二枚重ねの切断や、元壁紙まで貫く切り抜きは避けます。
コンセントと火気周辺は施工範囲を絞る
コンセントやスイッチの穴、通電部分、カバーの必要な開口を壁紙で覆わないでください。
電気器具を壁から外したり、配線を触ったりする作業は、この壁紙DIYの範囲に含めません。
初心者なら、器具を分解せず施工できる範囲にとどめ、周囲は事前に型紙を取って切り抜きます。
器具の近くで刃物や水分を使う必要がある場合は、作業範囲と安全な方法を管理会社や施工業者に確認してください。
コンロの周りなど、防火上の条件が関係する場所も、自己判断で重ね貼りしません。
サンゲツの防火認定の説明では、壁紙の防火性能は下地との組み合わせで認定されるとされています。
商品に防火表示があっても、今の壁に重ねる施工が同じ条件になるとは限りません。
浮きやしわが出たら、粘着力を強くしない
浮きを押さえるために強力な糊や両面テープを追加すると、取り外し条件が変わります。
まず、壁の状態と商品の指定どおりに施工できているかを確認しましょう。
| 困った状態 | 確認すること | 避けたい対応 |
|---|---|---|
| 端が浮く | ほこり、凹凸、表面加工、糊の乾燥条件 | 木工用ボンドや強粘着テープを足す |
| しわが寄る | 引っ張って貼っていないか、位置がずれていないか | 無理に伸ばして押し付ける |
| 柄が合わない | 柄の向きとリピート、切り出した長さ | 足りない部分を引っ張って合わせる |
| 元の壁紙が動く | 元壁紙の浮き、剥離、劣化 | そのまま貼り進める |
販売元に相談する時は、商品の品番と壁の接写、施工した方法を伝えてください。
指定の方法で直せないなら、外して別の方法を選ぶ方が、元の壁の損傷を広げずに済みます。
作業の範囲を広げるか迷った時は、DIYリフォームと業者依頼の判断基準も参考にしてください。
退去時は端からゆっくり剥がす
撤去は、保存した施工説明書を確認し、小さな端から始めます。
元の壁紙が一緒に剥がれないかを見ながら進め、異常があれば止めてください。
引っ張る向きや水の使用は商品に合わせる
壁紙を一気に引き剥がすのではなく、指定の向きと方法で少しずつ外します。
元の壁紙の表面が付いてくる、強い抵抗がある、壁紙が浮く場合は、そのまま続けないでください。
専用糊の中には、残った糊を水で除去する方法が案内されているものもあります。
ただし、それをシール壁紙の粘着剤や、水に弱い下地へそのまま応用しないでください。
ドライヤー、シール剥がし剤、アルコール、油なども、商品と下地への使用が認められている場合に限ります。
自己判断で加熱したり薬剤を塗ったりすると、変色や表面の損傷を増やす可能性があります。
糊残りや破れは写真を撮って相談する
うまく外せない時は、その場所の状態と、使用した商品の品番を記録します。
粘着剤を削り落とす、元の壁紙をさらに剥がす、上から塗るといった補修を始める前に、販売元と管理会社へ相談してください。
撤去後は、施工前と同じ位置から壁全体と接写を撮影します。
破れがなくても、施工した場所と周囲に色の差が出ていないか確認しましょう。
賃貸の壁紙DIYで残りやすい疑問
価格や見た目だけでは判断しにくい点を、最後に整理します。
賃貸の壁紙DIYは、小さく試してから一面へ
わたしなら、最初から部屋全体の壁紙は買いません。
施工できる範囲を確認し、サンプルを貼って剥がし、元の壁がどうなるかを見てから一面分を用意します。
道具を減らしたいなら、既存壁紙に対応したはがせるシールタイプを検討します。
糊を使って位置を調整したいなら、対応するフリース壁紙と専用糊を組み合わせます。
元の壁に接着剤を付けたくないなら、小さなパネルなどで色や柄を取り入れる方法もあります。
まずは管理会社への確認と、壁の状態を撮影するところから。
貼る時だけでなく、外す時まで考えて、自分の部屋に合う方法を選んでください。















壁の状態や補修の難しさから、自分で進めるか迷った方へ